中国で、三浦綾子を読む

2019年3月23日と24日、中国の雲南大学本部で開催された、「第2回中日国際日本語教育研究大会」(主催:雲南大学外国語学院 共催:雲南日本語研究会)に参加しました。3年前の第1回大会以来、久しぶりの中国訪問です。

雲南省には多くの大学があり、この大会は、日本語学の研究者や、日本語を学んでいる学生・大学院生との研究交流の場です。国際学会ですが、すべて日本語で進行するので、語学が苦手な私にはありがたい機会でした。

初日は全体会で、2日目は分科会。第三分科会「文学」で、私は三浦綾子の小説についてお話をさせてもらいました。

約20人の参加者のうち、三浦綾子の小説を読んだことがあったのは2,3人。とはいえ、中国でも翻訳はなされています。

『氷点』『続氷点』→『冰点』『冰点2』

『泥流地帯』『続泥流地帯』→『十勝山之恋』

『青い棘』→『緑色棘刺』

『明日をうたう』→『熱愛明天』  など

それらをマクラに、綾子さんの来し方、自伝的小説の紹介、55作の小説のジャンル、語りかたなどにふれ、最後に『母』の話でまとめました。小林多喜二は中国でも知られていますが、小林多喜二の母・セキの生涯は知られていないので、興味深く耳を傾けてくださっていました。

さて、せっかくなので、雲南名物グルメ・あつあつスープ麺をご紹介しましょう。

名物の「過橋米線(グォチャオミーシェン)」は、手ごろな値段で味わえます。「米線」はビーフンのことですが、橋を渡る、というネーミングに中国ならではの意味があるそうです。

その昔、橋の向こうで科挙の試験勉強にうちこんでいた夫に、妻が、あつあつのスープ麺を運んでいたことが、ネーミングの由来だとか。豚肉、野菜、卵、きくらげなど栄養たっぷりで、これなら試験も合格できそうですね?

綾子さんの小説も、国境という橋を渡って、あつい想いを届けられるといいですね。

田中 綾